注意しても、なぜおしゃべりをやめないのか。そのヒントは

ただ、「患者さんとおしゃべりはするな!」とだけ言っていませんか。

クライアント様での気づき
毎日、クライアント様先で多くの学びがあります。
「注意する仕方力」を共有しました。9834-01.jpg

患者さんとおしゃべりしてしまう看護師さん、先生のクリニックにはいませんか。

通院歴が長い患者さん、独居の高齢患者さんだったりすると、クリニックでの会話を楽しみにしている場合もあります。

日頃から院長先生に、患者さんの話を聞いてあげるように言われていたことを理由に
心優しい看護師さんだったりすると医療に関することから脱線して
ご近所のお友達感覚になったかのようにおしゃべりをしてしまうことがあったりします。

そんなスタッフに、先生はどのように注意されているでしょうか。

毎年、賞与前の面談に同席しているクライアント様で、自己評価項目に「おしゃべりや私語は慎んでいますか」という内容について
なぜ、この質問項目があるのかを全スタッフに私から訊ねました。

理由は、おしゃべりをしてしまうスタッフがいるからです。

多くは、ざっくりと「仕事中だから」「よくないことだから」といった回答でした。
もちろん、この回答でもいいのですが、ここ最近あまりにも私語が目につくと院長先生からのご相談だったので
「もう少し詳しく教えてください」と訊ねると、的を得た回答をしてくれたスタッフは数人でした。

ここでのポイントは、注意をする際に「なぜなら」を具体的に話されていないといことに気づきました。

「仕事中だろ、私語はするな」「おしゃべりはするな」とだけだと
一時的なものなのです。

全スタッフに、私が考える"なぜなら"を説明いたしました。

1.【医療安全】医療が目的である。手技中や業務中におしゃべりをしてしまうと気が緩み、医療ミスが起きる可能性が高くなる。
2.【公平、平等な医療提供】患者はこの人一人ではない。周囲には他の患者もいる。楽しそうに仲良さそうに話しているところを自分が他の患者としてみたらどう感じるか。を訊ねました。
3.【責任の所在】おしゃべりしている患者のプライベートな話まで聞いてしまい、他患者が外部に話すかもしれない。その際責任はとれない。
4.【チーム連携力低下】持ち場の業務が止まり、他スタッフへの負担が発生する。

スタッフへの注意は、その意図や意義を話すといいのではないでしょうか。
少しでもヒントになれば幸いです。