救急医療には、医療スタッフのトリアージ力

2020年診療報酬改定案が2月7日、厚生労働省中央社会保険医療協議会(中医協)で了承されましたね。
今改定のポイントは、
(1)医療従事者の負担軽減、働き方改革の推進
(2)
外来医療の機能の分化とかかりつけ医機能の評価
(3)
薬価制度の見直し
(4)
医療技術の適正評価
(5)
重症度、医療・看護必要度の見直し の5つ。
日本医師会の横尾会長は、「救急医療に関わる医師の働き方改革に資する点数として新設される地域医療体制確保加算(520点、入院初日)ついては、『救急搬送件数が年2000件以上』という施設基準があり、対象となる医療機関はかなり限られる。大規模の急性期病院の収支が厳しいこともあるだろうが、それも受けて働き方の改善を進めてもらうことを期待した対応と理解している」と仰っています。

以前、医療法人から社会医療法人へ移行を希望していたクライアント様では
救急医療体制の充実に私ができることとしては、看護師と救急救命士のトリアージ力を提案しました。doctor-about.jpg

救急を多く受け入れる体制づくりには、いかに状況把握と患者情報をキャッチするかがカギだと考えています。

患者、患者家族は予期せぬ出来事にハイレベルな不安と緊張です。
医療側の関わり方によって、医療の質にもつながることは言うまでもありません。

緊急性を要する状況だからこそ、普段から接遇力やコミュニケーション力をトレーニングしておく必要があります。

ポイントとしては、
医療者側の聞きたいことだけを聞くのではなく、患者側の心身の状態に合わせた質問力です。

訊きとる内容の優先順位を考慮するということです。

コミュニケーションにおいて、「聞く(hear)」→「訊く(ask)」→「聴く(listen)」と3つの「きく」がありますが、
トリアージでの「きく」は「訊く」がより適切だと提案しています。

「聴く」になると、相手の想いの部分が多くなるからです。

ICU(HCU)では、最善最適な医療技術が優位です。
つまり、医療が最優先です。医療接遇はそのためにあります。

少しでも医師の負担を軽減するために、医師以外の医療スタッフの活躍にも
もっと研鑽して提案していきます。