医療接遇の言葉づかいは

言葉は状態をつくっている 

「安全」は医療現場で求められる大前提です。

「わたしたちは、安全な医療を行っています」と、患者さんに伝達するには
接遇力が功を奏します。

安心して欲しいという気持ちは、相手を思う気持ちです。16bc7eb3758f9659589b8aad79431cdd_s.jpg

その気持ちは、言葉と行動によります。

先日、クライアント先で検査説明でのことです。

医療者:「こちらが本日の検査の注意事項です。お持ち帰りください」と患者さんに伝えていました。

これで、いいのでしょうか。
これで、伝えたいことは伝わったのでしょうか。

この患者さんは、注意事項を入念に読んで理解するでしょうか。

残念ながら、大多数は読まないと思います。

なぜなら、「お持ち帰りください」としか伝えていないのです。

患者さんは、書類を持っては帰るでしょう。しかし「何のため」なのかは伝えていません。

このようなケースで、患者さんから「そんなことは聞いていない」とクレームで終わればいいのですが
もしかしたら、医療事故に繋がっているかもしれないのです。

毎日、同じような状況に
鈍化しているわけではないのですが
伝え方にまで気づいていない場面です。

私は、コンサルティング時に「言葉が相手の状態をつくっています。あなたがどのような言葉を選び、どう表現するかが医療の結果でもあります」と
クライアント先スタッフの皆さんに伝えています。

マナー研修での言葉づかいは敬語の使い分けとかが中心でしょう。

しかし、医療接遇での言葉づかいの意図は
良好な関係性構築と安心安全な医療に繋げることです。

ヒントになれば幸いです!