言葉は状態をつくっている
「安全」は医療現場で求められる大前提です。
「わたしたちは、安全な医療を行っています」と、患者さんに伝達するには
接遇力が功を奏します。
その気持ちは、言葉と行動によります。
先日、クライアント先で検査説明でのことです。
医療者:「こちらが本日の検査の注意事項です。お持ち帰りください」と患者さんに伝えていました。
これで、いいのでしょうか。
これで、伝えたいことは伝わったのでしょうか。
この患者さんは、注意事項を入念に読んで理解するでしょうか。
残念ながら、大多数は読まないと思います。
なぜなら、「お持ち帰りください」としか伝えていないのです。
患者さんは、書類を持っては帰るでしょう。しかし「何のため」なのかは伝えていません。
このようなケースで、患者さんから「そんなことは聞いていない」とクレームで終わればいいのですが
もしかしたら、医療事故に繋がっているかもしれないのです。
毎日、同じような状況に
鈍化しているわけではないのですが
伝え方にまで気づいていない場面です。
私は、コンサルティング時に「言葉が相手の状態をつくっています。あなたがどのような言葉を選び、どう表現するかが医療の結果でもあります」と
クライアント先スタッフの皆さんに伝えています。
マナー研修での言葉づかいは敬語の使い分けとかが中心でしょう。
しかし、医療接遇での言葉づかいの意図は
良好な関係性構築と安心安全な医療に繋げることです。
ヒントになれば幸いです!