おはようございます。今日もご覧いただき心から感謝いたします。
あなたのチームでは、良好な関係性が構築されていますか。
他部署との関係性が良好になる方法
医療接遇コンサルティングで、上手くいっていない関係性を、どうやって解決したか。をお伝えします。
以前ご依頼を受けたクライアント先でのことです。
理事長先生の悩みは受付事務と外来看護師の不仲でした。
電カルでなかったころ、互いに「カルテを持ってくるのが遅い」だとか「まとめて持ってきて」だとか
キツイ言葉でのやり取りでした。
そこでは、朝、互いに笑顔であいさつする光景はほとんどありませんでした。
ここまで、不仲になったいきさつはよっぽどのことがあったのかもしれませんが
これでは、安心安全な医療環境だとはいえません。
医療はチームワーク、他部署との連携力が質の高い医療になります。
その入り口である受付と外来、あまりの忙しさに
自分の仕事がスムーズにいくことだけが中心にあったのかもしれません。
その現状に、まず私がしたこと
医事課長さんと外来看護師長さん、お二人と現状についてどう思っているかをディスカッションしました。
すると自分の部署のことだけ
確かに、言い分は分からなくはないのですが、悪いのは相手 といった感じにも取れました。
部署リーダーがこれでは、前に進めません。
そこで、お二人に
理事長先生の許可を得て、受付、外来の様子や部署間のやり取りを現場には入らず、見てもらいました。
1時間も経たないうちに、お二人は私に近寄り
こう言いました。「こんなやり取りをしている病院に、私は来院したくありません。見ていて、恥ずかしくなります」と
業務に追われすぎると、自分主軸になっていきます。
そのようなことは、誰でもあることです。
客観的視点で、現状を把握することをまず、伝えました。
そして、その改善策をどうするか。
受付と外来部門の約60名の意識改革をするしかないと考えました。
その次のコンサルティング時(1か月後)、受付開始前に1階フロアーの全スタッフに集まってもらい
互いに「おはようございます。今日もよろしくお願いいたします」と声をかけ合ってもらいました。(挨拶というレベルではなく、言い合うレベルでした)
5分と短い時間でしたがめんどくさそうにする人、目も合わさない人もいました。
私は、正直、これは時間がかかると思いましたが、「きっと、回数を重ねればどうにかなる」と根拠のない確信しかありませんでした。
次の提案は、毎日これを続けることでした。
回を重ねるごとに、二極していきました。
・少しずつ、笑顔であいさつができるようになってきた人
・こんな時間、もったいない(ばかげている)と言わんばかりの表情の人
朝の貴重な時間を、こんなことに使うのはもったいないと思うかもしれませんが、
貴重だからこそ、大切な関係性構築に実践する価値があります。
続けて半年がたち、
次の提案はカルテを渡す際に「お願いします」→「ありがとうございます」
そして次は、両手でそして、目を見てと段階的に
毎月提案していきました。
2年が過ぎたころ、「早くカルテ回して」という罵声は聞こえず、
患者さんから「こちらのスタッフの皆さんは、とても仲がいいんですね」と声を聞くほどになりました。
業務が多忙になれば、ちょっとした行き違いで、言葉が強くなり、だんだん関係性がこじれてしまい
ボタンの掛け違いをしたまま、その日の業務を行っていたのです。
一度こじれた関係を修復するには、かなりの時間とエネルギーが必要です。
関係性が悪いままでいいわけではありませんが、変えられない、無理だと諦めるのではなく
まずは、できることを1回でもできたら
それは、進んでいます。
そして、その1回を2回、3回と継続することです。
縁あって、一緒に仕事をする仲間。
それは、偶然かもしれませんが、世界には70億人以上もいるのにすごい縁です。
「一緒に働けて良かった!」
そう思える環境を創造していきたいものです。
未来は「今」行動することで、手に入れることができますね。
ヒントになれば幸いです!