なぜ患者さんは聞いてくれない?

おはようございます。新しい一週間始まりました。
昨夏、ベランダの一員になったハイビスカス、枝を伸ばし花が咲きました。この赤に、元気が出ます!IMG-4988.jpg

【なぜ、患者さんは聞いてくれないの?】
患者さんに検査時は設置したスリッパを履いてほしいのに、履いてくれない。
医療現場では、このような院内でのルールを患者さんに理解してもらうのに一苦労していることがあります。

医療行為に関しては有無も言わずに聞き入れてくれるのですが、それ以外のひと手間かかることに関しては了承してもらえないケース
先生のクリニックではありませんか。

こんな患者さんに、どうやってスタッフは対応したらいいのでしょうか。

そのポイントは大きく3つあります。
1.うちのクリニックでは、検査の時は履いてもらう決まりだと押し付けていないか
2.なぜ、履く必要があるのか。患者さんが納得する説明は?
3.どうして、履いてくれないのか。患者目線になって、その理由を検索しているか

なぜ、履き替えをするのか→なぜ、履き替えをお願いするのか
ここでのポイントは「お願い」依頼する応対であるかがカギです。

「検査なので、このスリッパに履き替えてください」と
決まりだからやるべき、するべきといった上から目線の言葉と態度になっていませんか。

「○○さん、これから検査をします。感染予防のために、お手数ですが、こちらのスリッパに履き替えをお願いできますでしょうか」と言えると患者さんは、心地よく反応してくれます。

*「○○さん」→あなたというメッセージ
*「これから」→何をする(情報先手)
*「感染予防」→なぜ(理由)
*「お手数ですが」→面倒だけど、協力してもらえますか
*「こちらのスリッパ」→どれでもではない 
*「お願い」→依頼
*「できます」→肯定的に
*「でしょうか」→相手に決裁権を

このように意味、想いを言葉一つひとつ生かすことです。
言葉一つひとつに、クリニックの品質も現れます。

自分自身が患者だったら、どのような言葉づかいでメッセージしてほしいのか。
スリッパを履き替えるという行為自体は変わりませんが、伝え方次第で、患者さんと相互理解することができ、さらには相互尊重にまで変化します。

適切な医療提供には、適正な検査が必要です。
適正な検査をするには、患者さんの協力が必要です。

医療接遇は、カタチを追求するだけではなく、重要な医療を患者と協働で実施するためにもあるのです。

重要な医療は、『大切な命を守る』のですから

先生のクリニックで、スタッフの皆さんはどのような言葉づかいをしていますか。
言葉使いなのか、言葉遣いなのか。

ぜひ、日常を振り返りディスカッションしてみてはいかがでしょうか。

卓越した医療には、先生とスタッフの伝達力が影響しています。

追記:もう一つ、忘れてはいけないこと
それは、毎回使用したスリッパを1足1足、拭くなどして清潔を保てているでしょうか。
使用後に、右左を重ねて下駄箱に設置していたりしませんか。
重ねるのなら、足底まで拭いて感染予防しなければ、意味がありませんね。
患者さんは、このようなところを気にしているかもしれません。
自分だったら、気持ちよく使用できるでしょうか。

少しでもヒントになれば幸いです。