待ち時間が長いと患者に言われて、院長がすることは

以前、ご紹介でご契約いただいたクリニックでのこと
コンサルティングに入り、現場を拝見したら会計の待ち時間が長く、合理性に欠ける部分があった。
そこで、「なぜ、このやり方なんですか」と訊ね、「より効率的になるようにするにはどうしたら良いでしょうか一緒に考えませんか」と提案した。

ところが、受付リーダーの人から
「うちのクリニックは院長先生と、副院長先生のそれぞれの患者さんでやり方が違うんです。ずっとこのやり方なんです。今日も患者が多すぎて、変えるともっと忙しくなります。無理です!」と返答された。

ご夫婦で開業されていて、専門領域が異なる それぞれのやり方を、同じ受付カウンターで対応しているのである。

このようなケースはまれではない。
今までのやり方を変えない、いや、見直そうとすらしていない場合である

「時間はない」とか「忙しい」とかの言葉は発しているのだが
どうして、改善改良しようとしないのだろうか。
そう、思う院長先生もいらっしゃる。

しかし、業務内容をいちいち、「こうしなさい、あ~しなさい」ということは、あまりしていない。
自主性を重んじたい院長あるいは、うるさい院長だと思われたくないなど
要因は様々であるが
開業医の場合、診察室でのことは見えるが、受付のことは見えていない分、指摘がしにくいということもある。

診察室で、いきなり、患者さんから「診察までは待てるんですが、会計でまた、待たされているんですよね~」と言われて
慌てて、受付会計の現状を知る

そして、診療終了後に「患者から、会計が遅いと言われた。どうなっているんだ」といきなり、スタッフに言ったら
現場スタッフの反応はどうだろうか。
貴院のスタッフは黙っているだろうか。それとも、「先生、だって患者が多いんですよ」と返答するだろうか。

返ってくる言葉で、スタッフとの関係性も理解しやすいが、

では、このような場合どうするといいのか

まずは、感情的な声を出す前に、現状把握である

スタッフはスタッフなりに、試行錯誤して今の体制(やり方、方法)を生み出し、それなりに続けていることをまずは承認することだと伝えている
なぜなら、人はまずは自分のやっていることを認めてもらえてると分かったときに、貢献したいという感情が出るからだ。

自院に相応しい人材を育てたいのなら、足りない部分を追いかけるのではなく、出来ているところを認めることからではないでしょうか。
ヒントになれば幸いです!