なぜ、過去の話ばかりするのか

明日、明後日が土日で実務的には、平成最後の年度末になりました。
昨朝の清水門から朝陽に桜と武道館。この景色が好みです。IMG_3504.jpg

"前は良かった"と連呼する部下にウンザリ

あなたのチームにもいないでしょうか。
何かを始めようとすると、「以前は、良かったよね~」と言う人がいて、
なかなか着手できず、「将来的な話をしたいのに・・・」とセルフトークをしたりしていませんか。

先日伺った院長先生との会話
「〇〇部長、普段の業務ではリーダーシップを取ってくれてとても有難いんですが、病院として、新たなことを始めたいと思っていても、過去の話ばかりが出てきて、なかなか進められずにいます」と

人はそれぞれに、重要視する時間基準があります。
過去重視の人は、過去の経験や事例を重視し
現在重視の人は、いまここで起きていることを重視
未来重視の人は、将来の見通しや長期展望を重視する傾向にあります。

わたくしどもにご縁をいただく、院長先生(トップ)は、コンサルティングはイノベーションなので、多くが未来重視の傾向が高くあります。
しかし、前述のように、現場では、過去の経験や事例に重きを置いて従事する人が多いのも事実

過去の経験の積み重ねが今をつくり、そして、今の思考や言動が未来を創造しているのですが、個々に時間基準は異なるということを理解することだと提案しています。

では、その時間基準を見分ける方法ですが
普段からの言葉に着目することです。

過去重視の高い人は、「過去、歴史、根拠、以前」
現在重視の高い人は、「今ここ、今この瞬間」
未来重視の高い人は、「未来、計画、見通し」と言った言葉を使っています。

これが、カギです!creative-key-and-handshake-sign-vector-3092349.jpg

互いに同じ時間基準だと、違和感はないのですが
こちらの院長先生は未来重視が高く、私とも「これからは、将来は、見通しとして」とおっしゃて話を切り出します。
ですが、部長さんは「以前は、前は」と話し始めます。つまり、この部長さんは過去重視が高いので、時間軸が乖離した感覚になったコミュニケーションになってしまっているのです。

コミュニケーションは、自分のフィルター(傾向)を通して話しています。相手は、話が分かっていないのではなく、相手も相手自身のフィルターを通して話しているので、その違いをまずは理解し合うことです。

何度もですが、コミュニケーションは良いとか悪いとかでの尺度ではなく、互いの傾向を尊重することが重要だと考えます。
なぜなら、相手にわからせよう、"分かってくれー"と叫んでも、相手を変えることはかなりのエネルギーを要します。あるいは、変わらないほうが多いのです。
相手を変えよう変えようと努力するよりも、相手の使う言葉を論理的に分析するほうがより建設的だと伝えています。

昨日、お会いしたある番組のプロデューサーの方にも話しましたが、接遇やコミュニケーションは感覚ではありません、『なぜなら』と論理的であるのです。

あなた自身の時間基準は過去ですか、現在ですか、未来ですか
もちろんシチュエーションには寄りますが、
まずは、自分自身の傾向を知ることからですね

ヒントになれば幸いです!